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2025年度卒

2024/06/03 2024/06/03

【ID25 八木 愛実】誇るべき私の居場所

こんにちは。
ID25マネージャーの八木愛実です。

引退して2ヶ月と少し、生活の中心にあった部活がなくなり、大学への足が遠のく日々を過ごしています。

2年半前に書いた入部ブログ、結局世に出ることはなかったので、この引退ブログが最初で最後のブログになります。これまでのことを振り返りながら思いのままに書いていたら、軽く期末レポートくらいの分量になってしまいました。

最初に、この3年間の軌跡を自分自身のために、次に、学連という部署に所属して考えたことを、最後に、感謝の気持ちを皆さんに向けて綴りました。

拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

3年間を振り返って

周囲からはよく入部の経緯を聞かれますが、最初からこの部活に決めていたわけではありませんでした。入学直後、ICUFCが開催していたオンライン履修説明会に、たまたま参加したことがきっかけです。ICUの複雑な履修の仕組みからEasy Aまで、23の先輩方が親切に教えてくださったので、見学に行かないのは申し訳ないと思い、1度だけグラウンドに足を運ぶことにしました。

練習を見て感じたのは、まとまりがあって、とにかく雰囲気が良いということ。部活としてのビジョンや価値観が部員全体に浸透しており、部員の行動に価値観が反映され、全員が同じ意識を持って目標に向かって進んでいるように見えました。以前から、大学では団結力のある組織に所属したいという漠然とした考えを持っていたのですが、ICUFCはまさしくそんな部活でした。

サッカーの競技経験だけでなく、マネージャー経験もない私が、チームに馴染めるのだろうかという不安はありましたが、練習に参加する度に「このチームの一員として頑張ってみたい」という思いが強くなり、4月の下旬に入部を決めました。

組織としてのまとまりの強さに圧倒され続けた1年目。工学院との開幕戦で「ICUFCってすごい!」と、自分がこのチームの一員であることを誇りに思えてから最終節までは、本当にあっという間でした。

2年目は部活に行くのがとにかく楽しかったです。前年と比べて、先輩も後輩も、たくさんの人と喋れるようになって、ICUFCが自分の居場所になりました。徐々にマネージャーの仕事も覚えてきて、練習内でも練習外でも、自分で考えて動くことができるようになっていった気がします。

このシーズンで特に思い出深いのが、有観客でホーム開催することができた、成城大戦と武蔵大戦の2試合です。当日までの準備は大変でしたが、ICUFCのサポーターでぎゅうぎゅうになった観客席、試合後の先輩方の晴れやかな表情を見た時は、本当に報われた思いでした。

試合運営の流れから難しさ、醍醐味まで多くの内容を学ぶことができたこの経験は、自分の中で「チームへの責任」がより一層大きくなったタイミングであり、次の2023シーズン11試合の運営に繋がる土台にもなりました。当時、まだ未熟な私に運営学生リーダーを任せてくださり、多方面から支えてくださった24の先輩方には感謝しかありません。

3年目。代替わりした後は、心に余裕がなく、正直苦しかったです。練習外でやっていた学連などの事務作業が、食事や休息の時間も削るようになっていき、自分のキャパはいっぱいいっぱい。正直、授業なんて、二の次三の次どころではありませんでした。春学期の授業中は常にKICKOFF登録の作業をしていた気がします。先生ごめんなさい。

この時期は、事務作業などで疲労が溜まり、今までは当たり前にやっていたはずの「ポジティブな気持ちで部活に向き合う」ということができず、練習に行っても楽しいと思えない日々が続きました。さらに、体育会本部や学生幹事など、部活から派生した他団体での活動も忙しく、精神的に追い詰められていきました。体育会本部も学生幹事も、全てICUFCに貢献したいという思いで自分から始めた活動なのに、むしろそれらの活動をすることによって、部活を楽しむことからは遠ざかり、部活への貢献度も下がったように感じ、自分で自分の首を絞めている感覚でした。

それでも部活に行き続けたのは、1年目に感じたICUFCへの誇り、2年目に覚えた心理的居場所感を全く失っていなかったからだと思います。そして、26や27の後輩にとっても、ICUFCがそのような場であってほしいという、幹部の代としての使命感が力となりました。

とはいえ、練習外の仕事量は変わらず多く、時に押し潰されそうにもなりましたが、その度にみんなの笑顔に助けられていました。笑顔が伝染するというのは本当で、おかげで気持ちが軽くなり、この部のために責任ある仕事ができることを喜びに感じ、部活が楽しいという感覚を取り戻すことができました。

思い返すと、3年間、たくさんのことがあったなと懐かしくなります。
履修説明会がきっかけでたまたま入ったこの部活が、大学生活すべての原動力になりました。

優秀チームマネジメント賞

ここからは、学連について。

3年間で、最も時間を注いだのが学連の仕事だったと思います。今シーズンは特に、ずっと学連のことを考えていました。

学連は大きな責任が伴う部署でありながら、業務内容はとても地味で、目立ちません。注目を浴びるのはミスが起こった時だけです。それでも、学連のメンバーは1度も仕事を投げ出さず、多くの時間を使って業務にあたり、ミスがないようにどんな時も気を張り続けてくれました。本当にありがとう。

私たち学連のメンバーには、明確な目標がありました。
シーズンを通して【返信遅延率0%、ペナルティポイント0】のチームに贈られる、優秀チームマネジメント賞の受賞です。

「マネージャーは直接勝利に貢献できないからこそ、チーム運営という面で少しでもプレイヤーを支えたい」
「優秀チームマネジメント賞受賞という形で、連盟に所属する他のチームに対して、私が大好きなこのチームの価値を誇りたい」
こんな思いがあったので、どれだけ大変なことがあっても、忙しさに心が折れそうになっても、目標を見失うことはありませんでした。

(書き切れないくらいの)紆余曲折を経て、先日行われた表彰式で、無事に優秀チームマネジメント賞を受賞させていただきました。充足感と、プレッシャーからの解放感と、いろいろな感情が込み上げましたが、これまでの1年間の仕事にやっと自信や誇りを持つことができました。慧士をはじめとする学連のみんな、本当にお疲れ様。たくさん協力をしてくれた幹部、チーム全体に感謝しています。

最後に、学連という部署に所属して考えたことを、これからのICUFCを担う後輩に向けて、自分なりのメッセージとしてこのブログに残しておくことにします。

まずは、自分たちの運営面の基準の高さに自信を持ってください。実は、ICUFCのチームマネジメントを高く評価していただいたのは、表彰式の場が初めてではありません。シーズン中にも、連盟の理事の方や他のチームの社会人の方から、ICUの運営は素晴らしいとお褒めの言葉をいただいたことがあります。

このような評価は、現チームの働きだけではなく、今までの先輩方が積み重ねてきた努力あってこそのものです。今後もこの評価を保ち続けてくれたら嬉しいです。戦績だけでなく、運営面でも他チームを圧倒するICUFCであってください。

でも、(こだわりまくっていた私が言えたことではありませんが)優秀チームマネジメント賞に固執するあまり、誰か特定の部員や、学連のメンバーがプレッシャーを不必要に感じるようなことにはならないといいなと思います。部活が楽しむものから、守るものになってしまうから。プレイヤー、マネージャー関係なく、全員の手でこの部活を運営してください。積極的な関わりができない時は、感謝の声かけをするだけでもいいと思います。実際に、私は「学連の仕事お疲れ様」「試合運営いつもありがとう」と声をかけてくれる、人間が出来ている方々に何度もやる気をもらっていました。

学連という部署の閉鎖的かつ属人的な側面を変えられなかったことは私の反省点ですが、今後は良い方向に向かっていくことを願っています。

最後に

ICUFCを応援してくださる皆さんへ

今年のリーグ戦は22試合と、かなり試合数が多かったのですが、無事に最後まで戦い抜くことができました。試合会場まで足を運び、応援してくださった方々、インスタライブを視聴してくださった方々、皆さんからのエールが選手・マネージャーの力となっていました。
そして、今シーズンはHOME&AWAY制が取り入れられたことから、前年よりも試合運営が多くなり、たくさんのOBの方々に審判派遣や会場責任者をお願いすることとなりました。これまでのご協力に感謝するとともに、引き続きICUFCへの熱いご声援をよろしくお願いいたします。

後輩へ

みんなの笑顔にずっと元気をもらっていました。反対に、私はちょっと泣きすぎました。でも、今シーズンに流した涙は、ICUFCに本気で向き合ったからこその涙だったと思っています。みんなには、後悔の涙だけは流してほしくないです。当然、ICUFCにかけられる時間は人それぞれ違いますが、どんな関わり方だとしても、ICUFCにいる時間を目一杯楽しんでほしいと思います。みんなの頑張りをずっと見てるよ!応援してます!

25へ

みんなとは穏やかな会話なんてなくて、常に強めにいじられていた気がします。協調性皆無な25だけど、先輩風吹かせない人たちで、本当に優しい。そんなところに救われてきたし、尊敬してます。これからもよろしく!(私のせいでいつもラーメン行けなくてごめんね🍜)

優乃へ

冗談っぽく2人で自画自賛しながら、ここまでやってきたね。お互いの性格や得意分野は違っても、ICUFCに対する熱量が同じだったから、何があっても頑張れた。鎌倉のエアビから始まり、私が辛い時、悔しい時に一緒に泣いてくれてありがとう。優乃と同期で、最後まで2人でやってこれて、本当に幸せです。

本当はもっとみんなに愛と感謝を伝えたいところですが、すでに相当長くなっているので、このあたりでおしまいにしておきます。

ICUFCは、私の誇りであり、居場所であり、学生生活すべての原動力でした。

関わってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
ICUFCのマネージャーになれて幸せでした。

八木愛実