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2027年度卒引退ブログ

2025/12/31 2025/12/31

【ID27 鈴木 聡】

こんにちは、現在スペインで2トップに取り組んでいます、鈴木聡です。なんとかボランチに戻してもらえるよう、こないだサイドバックの位置まで下りたらさすがに怒られました。有元さん、スペインでも少しはポジション関係あるみたいです。最近はスペインでサッカー漬けの日々を送りながら、1月に控える期末テストに怯えながら日々暮らしています。なぜレポートが1つもなく全てテストなのか全く分かりませんが、かいと君がテスト直前にマラガに来て僕の勉強時間を奪おうとしているので、今頑張らないとかなりまずい状況です。マドリードでバカンスを過ごしているゆうせい君、あいつをそのまま連れて帰ってください。

正直帰国したら復帰するから引退ブログは来年でいいかと思っていました。今までのブログのクオリティのおかげで、ハードルが上がってるし。かずまのブログなんて涙なしには読めませんでした。そのため来年みあとエルカナの間くらいに入れてもらおうかなと考えていました。

でも4年の引退ブログはあんま読まれないよと太郎に言われたので、あくまで3年間の振り返りとして、今年書きたいと思います。長く拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

やっぱり3年目に書きたいことが多いので、僕の2年間を短くまとめます。


「高校での悔しさは大学で晴らす」

これが僕の入部理由でした。プロになりたい、全国に出たいと意気込んだ高校時代は上手すぎるチームメイトの壁を超えることができず(本当にみんな上手かった)、負傷により満足にサッカーが出来ない時期もありました。それでも最後の最後まで支えてくれた監督、コーチには感謝の気持ちでいっぱいですが、正直今からでもやり直したいです。

そうやって始まった一年目はシーズン通して試合に出させてもらい、だいぶ頑張れたかなと思います。食中毒にはなりましたが、ゆうきくんやさとしくんという本当に尊敬する先輩に出会うこともできました。シーズンで一番大事な試合でPKを外してしまい本当にすみません。けいごくん、りおくん、まさきくん、24.25の先輩方ありがとうございました。

※PK外したとき


二年目は開幕一週間前に靭帯を断裂し、新チーム始動からかんたくんとの2ボランチに良いイメージを描けていたので、本当に悔しい思いをしました。食中毒にもなりました。でも外からあらたくんのキャプテンシーを見られたことは良かったです。最後は復帰して試合にも出場できたし、東京カップというプレゼントもありました。しゅうとくん残ってくれて本当にありがとう。あと自分は26のマネージャーの先輩方にめちゃくちゃお世話になってると思います。本当に助かりました。ありがとうございます。

※上智戦、まじで嬉しかった。


とうとう三年目、「自立」が僕のテーマになりました。なぜなら例年以上に自主性が問われることになったからです。ゲームキャプテンとしての一年、僕たちは監督を雇わないことを決めました。練習メニューはさくとエルカナに手伝ってもらいながらほぼ全て幹部で作成し、その週の戦術までみんなで話し合う。週末のTRMは荒木さんもいない。自分のプレーはもちろん、チームの雰囲気、調子を気にしながらサッカーをしないといけない。その思いが、僕を上手くさせてくれました。自分がやらないといけない、自分が頑張る姿勢を見せることで、みんながついてくるはずだ、毎日そんな気持ちでグラウンドに立っていました。今思えばすごく楽しかったです。

1その成果が現れたのがアミノバイタルカップでした。工学院に1-0での勝利。1年生のときは完全に引いて守っての1-0でしたが、今回はボールを保持し、正面からぶつかっての勝利。チーム力の向上を感じました。続く1部上位の常連、武蔵大学に対しても、堂々とした試合ができました。後半は押し込むものの、あと一歩が届かず負けてしまいました。しかし負けた瞬間、12月から気を張り続けていた力が抜けてしまい、次の週の練習では少し集中力を欠いてしまいました。その結果しっかり膝と足首を負傷。リーグ開幕直前に離脱という、2年連続で最もやってはいけないことをやってしまいました。チームもなかなか勝てませんでした。


※あと少しだった武蔵戦


復帰してからも5月に愛犬を亡くし、人生で1番と言えるほど苦しい時期を過ごしました。予兆はなく、突然の別れでした。身近な存在の死に直面するのは初めてでした。

そのとき、湧き上がってきたのはどうしてもっと可愛がってやれなかったのか、という後悔ばかりでした。今年の僕はサッカーばかりで、愛犬と過ごせたはずの最後の時間を、あまり一緒に過ごすことができていませんでした。全く立ち直れず、5、6月は正直まともにサッカーができる状態ではありませんでした。悲しみから立ち直り、自分がやらないといけない、もう一度チームを引っ張らないといけない、そう思ってはいたものの、正直きつかったです。

ちょうどその時期、中盤の相方はるのぶが怪我をしてしまいました。でもはるは、自分が1番辛いはずなのにネガティブな顔一つ見せず、みんなに声をかけ続けていました。かんとも、かずまもりくとも、それぞれきっと辛い時期もあったはずなのに、弱みを見せずみんなをまとめてくれていました。みづきは幹部として、僕達を支え続けてくれました。

幹部だけではありません。戻ってきてくれたこうじくんはチームの基準を1つ上げてくれました。家は近所なのに、めちゃくちゃ早い電車に乗って練習に僕より早く来ているもえかや、練習以外の時間でテーピングを練習していたかいりやみあなど、マネージャーのみんなの貢献は計り知れません。また、TRにおいて常にみんなを巻き込んでくれるたいちとみずきにも感謝の気持ちでいっぱいです。全員の名前を上げることができるほど、このチームは全員が自主的にチームのために行動していました。(ステップあたりにじゃあ上げてみろと言われそうですが笑)思い返せば去年の東京カップから半年以上、みんな必死にサッカーと向き合ってくれていました。上の立場からモチベーションを焚きつける監督という存在がいない中でそれぞれが自分に矢印を向けて頑張ってくれているのに、キャプテンである自分は不安定なメンタル状態でサッカーしている。この情けなさはきっとみんなにも伝わってたと思うし、本当に申し訳なかったです。

ただ、そういったみんなの姿が僕を変えてくれました。その時まで僕は自分がやらないといけないとばかり考えていました。その結果チームメイトがどれだけ頑張ってくれているのか、という視点に欠けていたように思います。キャプテンとは最も努力しなければならない存在であると同時に、仲間の努力にすぐに気づき、最も仲間を信頼する存在であるべきだということに気づきました。大切なのは自分を律するだけでなく、その上で仲間を信頼することでした。留学直前、嬉しいことに多くの同期や後輩に引っ張ってくれてありがとう、というメッセージをもらったのですが、僕からしたら真逆です。オフシーズンは過去一走っただろうし、監督不在の状況下で疑問を感じることも多かったと思います。そんな中でも共に戦ってくれたみんなの姿に本当に助けられたし、みんなのおかげで頑張れました。

チームメイトだけではありません。仕事が忙しいのに僕の試合に来てくれる父や、朝練の日は僕よりも早く起きて朝食を作ってくれる母。今年は祖父母も試合を見に来てくれました。また、一人っ子の自分にとって、兄弟であった愛犬は本当に大きな存在でした。家に帰ればいつも出迎えてくれて、つらいときには寄り添ってくれました。病に苦しみながらも、最後の最後まで必死に生きようとしてくれたあの姿は忘れません。だからこそ、その死をどう解釈するか、が僕にとって本当に重要でした。きっと天国で見てくれている。だから頑張ろうと思いました。

※今まで本当にありがとう。


最後は今まで自分を支えてくれた家族と、サッカー部のみんなへの感謝の気持ちを込めてプレーしよう。そう思えてからはまた全力でサッカーと向き合えるようになりました。

※留学前ラストの武蔵野戦


順調に勝ち点を積み上げ、迎えた留学前ラストの武蔵野戦、勝てば昇格圏内での折り返しでみんなに託すことができる試合。ここで勝ったらよかったんだけど、噓みたいに狭いグラウンドでのセットプレー2失点というおそらく最もしょうもない負け方で負けて、僕の3年目は幕を閉じました。サッカーってやっぱり甘くないですね。太郎のえぐいゴールはあったけど。

結論として言えば、本当にみんなに感謝しかないです。高校時代までを振り返っても、僕は努力は得意な方だと思います。でも今までの努力はきっと自分が試合に出るため、自分が上手くなるためで、家族や仲間のために頑張りたい、と思えたのは初めてでした。僕にとって本当の意味での自立とは自分を律した上で、仲間を信じ、感謝し、仲間のために労を惜しまないことでした。結果的にアミノでは関東行けなかったし、リーグ戦は少しの差で昇格できませんでした。でも大事なのは結果じゃなくて過程です。27代が積んだプロセスは誇っていいものだと思うし、来年への良いモチベーションになるはずです。まじで、本当に同期に恵まれました、みんな本当にありがとう。それぞれいろいろあると思うけど、27みんなで復帰して(もちろんマネも)、またサッカーが出来たら嬉しいです。

※横市戦のワッキーのえぐいゴールのあと


チームの中で抜けて上手い、たろう、さく、ワッキーには特に苦労をかけたと思います。ついてきてくれてありがとう。普段は中々言えませんが、たろうから多くのことを学びました。来年も昇格に向けて一緒に頑張ろう。さくとワッキーはこれから難しいこともたくさんあると思う。でも、一人で解決しようとしないように。みんなで協力して、矢印の揃っていない仲間がいれば巻き込むことがキャプテンの仕事だと思います。2人と夏からまた一緒にサッカーができることを心待ちにしてます。あとあんまり1回負けたからって気にしないように。リーグ戦は長いから、頑張って。29のみんなとリーグ戦に出れることも凄く楽しみです。地味にこうが21番、たいせいが15番つけてくれてるのめちゃくちゃ嬉しいです。こうたろうは怪我に気を付けてね。あ、あとエルカナは留学しないで最後また一緒にサッカーしよう。


※引き分けだったけど楽しかった試合。ちなみに点を取ったのはめちゃくちゃ喜んでるたいようくんじゃなくて、ゴールポスト付近で倒れてるしゅうとくん。来年は初心に帰ってまた頑張ります!


最後にどうしても伝えないといけないのは、荒木さんと有元さんへの感謝です。荒木さんにはこの一年間めちゃくちゃ迷惑をかけたのに、うまくいってないとき常に助けてくれて、時には厳しく僕に接してくれて、まじでありがとうございました。指導者として本当にリスペクトしてます。ご飯行きましょう。有元さんは僕のサッカーを根本から変えてくれました。選手としても、これからやりたいと思っている指導者としても、一生の財産です。傲慢にならず、もっと上手くなれるようにスペインで頑張るので、来年帰国後のリーグ戦、もしよかったら見に来てください。

改めて、今年国際基督教大学サッカー部に携わってくださった全ての人に感謝申し上げます。まだまだICUは卒業しないし、僕のサッカー人生は続きます。でもまずは来年、みんなで絶対に昇格しましょう!みんな大好きです。本当にありがとう。

鈴木 聡