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2027年度卒引退ブログ

2025/12/31 2025/12/31

【ID27 中谷 貫人】あれから3年

こんにちは。最後の1ヶ月適正ポジションが右サイドハーフだったことに気づいた中谷貫人です。

三年間で、たくさんの仲間に出会い支えられ、こんなにも成長できるとは思いもしませんでした。

将来物忘れが激しくなった自分のために、三年間を振り返って思うことを添え、ささやかな引退ブログを書こうと思います。物忘れが激しくなった場合、このブログのことも忘れているのでしょうか。そこまでいったらおわりです。僕にはただ、そうならないよう祈ることしかできません。


-出会い-

「祈る」と言えば、ある日の夕方にガッキで暇つぶしをしていた時、いきなりクリスチャンの見知らぬ学生が隣に座ったかと思うと一時間ノンストップでジーザスについて語ってくれ、別れ際に、僕との「出会い」について祈ってくれたということがありました。

「出会い」から始まる人間関係というものは本当に人生最大の賭け、漢の勝負です。よく「自分の周りにいる人は自分の鏡だ」なんていう言葉を耳にしますが、僕はそうは思いません。心から運だと思います。まさに、神のみぞ知るといったところだと思います。

どこの誰とどんなタイミングでどのように知り合うのか、どれくらい年齢が違うのか、その人たちがどれくらい素敵なのか、そんなことをコントロールできるようになったらどれだけ人生が面白くなくなるんだろうと、武者震いが止まりません。とにかく、ICUFCでの出会いは幸運の連続でした。ラッキーな三年間を振り返っていきます。

【まだ細かったあの頃】
ICUへの入学が決まって1月初旬に練習に参加した時、チーム全体から感じた暖かさは忘れることができません。まだ高校生の時に行った初めての練習試合で、そんな暖かい先輩のうちの一人であるID26リンくんに向かって、氷点下レベルの発言をした同期のサトルの行動もまた、忘れることができません。あの日はたしか、タロウ、カズマの他に、ワッキーと幻のID27の一人目そうじゅもいたね。暖かさに包まれながら、本気でサッカーに打ち込む日々は本当に新鮮で刺激的でした。伝説の3回連続で練習に遅刻したのも入学当初の話です。本当に恥ずかしい思い出です。朝練が始まる7:15くらいにかかってくる敏腕マネージャーりささんからのモーニングコールは今でも悪夢出現率ランキングの上位です


【アップすることが多かった2年目】
残念ながら、二年生の頃の記憶はほとんどありません。かなりベンチを温めたからです。有元先生が監督としてチームにやってきて、サッカーに対する考え方がちょうど100度くらい変わりました。180度変われていれば、もっとたくさんの試合に出れたかもしれませんが、後悔はありません。それが僕の実力だったし、筋トレの面ではかなりベストを尽くしたし、そして何よりもサッカーがもっと楽しくなったからです。思えば、プレースタイルがポストプレイヤーになったのはこの頃です。実は一年生の時はウイイレでいうと総合値67くらいのウィンガーでした。


【3年目】
三年生は濃かったです。チーム全体のことを見るようになり、ピッチ外のことに使う時間も多くなりました。選手主体としてチームが始動して、チームとしての目標は達成できなかったし、結果が伴わない時にはそれぞれ思うこともあったはずです。それでも、27は幹部であるかどうかは特に関係なく、みんなが助けてくれたし、26,28,29のみんな,レジェンドのこうじくんも最後までついてきてくれたおかげでシーズンを戦い抜くことができました。ありがとうございます。上のレベルのリーグではもっと熱い試合が毎試合やってくるから、今シーズン昇格できなかったことが本当に悔やしいし、後輩たちにも申し訳ない気持ちでいっぱいですが、来シーズン昇格するICUFCを心から応援しています。


-僕にとってICUFCとは-

プロを目指す、特別な選手が少ない環境下で本気でサッカーをしようと思う理由。それは人それぞれでいいんです。サッカーを楽しみたい。得点王になりたい。公式戦で結果を残したい、ただ良いプレーをしたい。試合に絡みたい。日々上手くなりたい。ステップ賢人のように走りたい。仲間と楽しい時間を過ごしたい。僕のように優秀選手代理になりたい。それで部活に本気になれれば全部OKだと思ってます。

そんなICUFCが勝った時、チーム全員で感じるあの高揚感。一年の時の工学院戦、東工戦、二年の時の上智戦今年の日文戦など。僕はずっと「なぜあんなにチーム全員が一つになる瞬間が訪れるのか」という疑問を抱えていました。試合に出れなかった選手は悔しいし、チーム全員でそれを感じるのは無理なはずなんです。にも関わらず、ICUFCではほとんどの人がチームが点をとると自分が試合に出ていなくても本気で喜んでいる。試合が終わったら活躍した選手のところに駆け寄ってくる。理解できませんでした。


【一年の時の出場機会がなかった試合の後】僕はチームの勝敗に関わらず、ID25のガクくんがゴールを決めるたびに悔しかったし、ID28ワキおさんがゴールを決める度に憎しみに近い感情を抱いていました。これ本当です。自分がプレーしていなければチームの勝利なんて嬉しくなかったです。

この疑問に対する答えは愛でした。みんなが日々、互いを想いあっているからこそ、試合になれば本気の選手たちは応援されるし、プライベートでは思いっきり楽しめる。当たり前だろと思うかもしれないけど、これを理論上で理解するのと、実際に肌で感じ経験するのとでは話が違うし、そんな環境が近くにあることはめちゃくちゃラッキー。試合中この世で最も憎しみの対象となっていたガクくんともワッキーとも、ピッチ外では楽しく笑い合える。結局ICUFCの人たちは素敵なんだなと。

スポーツ推薦がないICUFCでのサッカーの実力差は、強豪校出身の人たちにとってもそうでない人たちにとっても本当に大変なことです。どちらの立場の人もこの差を乗り越える過程でとんでもない人間力を獲得し、ICUFCの良さを次の世代につなげていくのではないかと思います。今思い返すと、筋トレを始めて頑張っていた理由は、全国経験者のタロウに身体能力、サッカーの技術の全てで勝てないと悟り、筋トレなら唯一勝てるようになるんじゃないかと思っていたからでした。今ではその動機は完全に消滅し、自分の身体と向き合う日々を送っています。


-感謝-

有元さん
有元さんには驚かされることの連続でした。確実に価値観に新たな視点が加わり、人間として成長できたと思います。有元サッカー楽しかったです。ありがとうございました。

けいご君、りお君、まさき君・先輩たち
僕が1年生の時、選手、マネージャー、コーチ陣の全員が立場、実力に関係なく部活全体を支えていたことの凄さを学年が上がることに実感しました。幹部代を終えて、これが誰にでもできることじゃないと痛感し、本当にすごいなと思ってます。このことに当時とても感動した記憶があるし、だからこそ、このチームでサッカーを頑張りたいと強く思い、チームへの愛が持てました。

後輩たち、こうじくん
まず初めに、僕は去年のキックアウトパーティでスマホをなくしました。それ自体は僕が悪いのですが、凶悪な後輩マネージャーは僕が池に投げたという文章を新歓アカウントに書きました。おかげで両親には酒癖が悪いとイジられるようになってしまいました。そう。この女です。お父さんお母さん犯人は彼女です。

他のみんな、先輩らしいことは何一つできなかったけれど、それでも最後までついてきてくれたこと、本当にありがとう。人がついてきてくれるなんてことは当たり前じゃないからこそ、みんなとこうじくんは大切な後輩たちです。

27のみんなもありがとう。
ICUFCでのたくさんの幸運に感謝しています。

中谷貫人